音楽のある「場所」が広がっている実感
永田:今の長岡の話とか、十日町の話とか、いいですね。
平田:(相手も)ワクワクして聞いて下さるので。あとはこっちがちゃんと形を用意することです。
提案したときは予算もはっきり言います。それでお金がないならないなりに何とか全力でやろうとします。1回任せて下さい!って。そうすると、「じゃあ。試しに」ってけっこう物事が進む。そうやって進めて行くと、営業とか催しをふだんやっていない方はワクワクして下さるんですね。この人は、もしかしたらできるかも……みたいな空気が掛け算になっていって、(今度は彼らが)すごい勢いで巻き込んで行ってくれるんです。それがあまり行きすぎると、僕が大変なんですけど(笑)。
さっきの長岡の方々とのお話ですが、某施設の日曜日やGWの日程がこの時期でも空いている。催しをしたいんだけど「キャストがいないんだよね」っておっしゃった。「いますよ!」ってまず手を挙げて。そこからじゃあ場所はここがいい、あそこがいい、と協議に入ったんですが、もう顔がワクワクしているんです。
「ギャランティも、経費も出せない」と。でも「CDを売ることも本来はできないんですが、今回はいいですよ」と言ってくれた。僕らがそこで頑張れば売り上げはつくれる。「もうちょっと+がつくとすごいうれしいです」と話したら、施設の中にある雑貨屋さんの本社が新潟にあるから、直接話をして、1~2週間だけCDを展開するように話をつけようと提案して下さった。それができれば事前に売れたものも売り上げとしてカウントできる。雑貨店にも売り上げが入るし、僕らもリスクヘッジができるし、施設も盛り上がる。掛け算になって広がっていく。新潟で話をしているとそういうのがけっこう多いですね。
永田:いいですね。あきらかに音楽のある場所がちゃんと広がっていますもんね。
平田:はい。ワクワクはちゃんとそこにある。このあいだも岩船くんと、新発田でインストアをやったんです。その日はヴィレッジヴァンガードさんが、CDを展開してくれているから、そのお礼も兼ねて行こうと。楽器は本当はこちらで持ち込むしかないんですけど、施設内に新潟に本社をおく「あぽろん」という楽器店があって、そこで貸して下さった。岩船くんがMCで「あぽろんさんが機材を貸してくれました」とアピールしたら喜んでいただいて。またやりたいと盛り上がって、次が決まったんです。
永田:じゃあ、当面は新発田、長岡、十日町。
平田:そうですね。そこをしっかりやって実績をつくって。ただこっちから「お願いします」はあまりしないようにしています。依頼に関してはいつでも「いっすよ!」って受ける。そうするとしがらみをつくらず、イーブンで話を持っていける。そういうのは意外に効いているのかなと思います。
永田:ありがとうございます。ご質問などありますか? あるいは私も新潟で歌わせろとか。
一同:(笑)。