文化を育てようとするのに、1年とか2年じゃ無理!

本田:私たち『Red Bull Studios Tokyo』でやっているじゃないですか、外資系の企業ですが、本当に無償で気持ちよく貸してくれて、口を挟まないんですよ。半年に1回、担当の方とディスカッションをやるんです。「こんなんだと……」と追い出されるかもと、ドキドキしていたんですけど、「ああ。全然そんなんじゃないですよ、頑張ってください」という感じだったんです。
日本の企業って、なんか、なんだろう――暖かい目で育てようというものがあまりないような気がする。1年とか、下手したら半年で結果を出せということを平気で言うんです。文化を育てるのに、1年とか2年じゃ、無理じゃないですか。子供が生まれて、何歳かになるまで(しかない)。その子たちが大きくなったときに豊かになってないといけないから、10年くらいの気持ちでいてもらえませんかと、そう思っているんですけどね。

池内:海外というワードもちょっとアレですけど、海外では良い歌を歌ったら評価されるじゃないですか。良いものだから出しましょうと(しがらみが少なく)出せてすごいうらやましい。日本の場合だと、ドラマも音楽も売るための方法論が先行してしまって、結局ここまで変なことになってしまったんじゃないか。われわれも当然、ね?ちょっと片足突っ込みましたけどね。

本田:だって1000万円とか言われたら、気持ち揺らぐじゃないの。

池内:本当に良いように使われただけだったね。

永田:今池内さんおっしゃったことって、本田さんも企画書で書いていらして。音楽を産業の目線でとらえるんじゃなくて、音楽そのものでとらえて評価して広げていきたいとおっしゃったのが、僕はすごく印象的でね。たぶんそういうことですよね。

本田:本当にそれだけなんですよね。

永田:〆まりましたね。それだけでやっていますというところにね(笑)。

本田:はい。よかったです(笑)。

永田:本田みちよとその仲間たちに来ていただいて(笑)。ボチボチ2時間になりますので、全体の場としては〆たいと思います。この場は最初に申し上げたように、これで終わりではないので、来て下さった方同士、仲良くなって帰っていただければと思います。個々にどんどん質問もしていただければと思っています。じゃあ本田みちよさん、それから愉快な仲間をもう1回紹介して下さい。

本田:はい。スイッチャーの池内万作!

一同:(拍手)。

本田:で、(関口知宏さんを示す)来宮博せのあのコーナーやっているからね。

関口:そういう意味ではただのゲストではありません。関係者です。

本田:と、カメラマンの前島ももこさん!

一同:(拍手)。

永田:ありがとうございました。

一同:(拍手)。

 

 

16.02.29 渋谷カナエルにて

会場協力: 株式会社SpinApp Japan

 


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