街中にあふれすぎる音楽
本田:そうだねえ……。あと音楽が町に溢れすぎているところがあって、成田空港でエレベーターの音がタリラリンって鳴っていたりとか、駅でラリラリンって流れていたりとか。渋谷なんか道路でも店でも車でもあちこちで音楽が流れていて。
永田:コンビニとかね。
本田:そうなんですよ。もういらないくらい溢れている。人間って、いらない音をシャットアウトするじゃないですか。脳が聴かないというふうにしちゃっている音楽がすごく増えていて、それは嫌だなぁという現象のひとつです。無駄な音楽を減らして、ちゃんとしたものをしかるべき場所で聴くと感動もひとしおなのではないかと。
逆にライブの感動をちゃんと体感することに、すごい飢えているのかなというふうにも思ったりもする。だからフラッシュモブ的な映像がすごく増えるのかなとか。
関口:BGMとかとりあえず流しておくってやつね。
本田:ああいうのすごく嫌い。
池内:京都の商店街でドリカムが流れ放しだった(笑)。
本田:朝、商店街を歩いていたらドリカムなんですよ、夕方帰ってきたらまだドリカム流れているの。〝なんじゃこりゃ?〟みたいな。
関口:今も冬になると、やっぱりスキー場は広瀬香美をかけるんだろうか? 「とりあえず」とか、そういうこと言う人、もう最悪だよね! だから単純に聴きたいものを聴いて感動するっていう。なんか悲しい時代っていうか。
本田:余分な音楽は切ってもらいたいですよね。これは良いのか悪いのか、たぶん悪いことだと思うんですけど、とある雑貨屋に入るとすごいうるさかったので、片っぱしから(かけられている音楽を)全部切りたいと思って、全部切ったことあります。ごめんなさい(笑)